つめあと
「っ…はぁ… 香穂子…。」
暗闇の中、彼の部屋で。
大きなベッドの上には、私と、彼。
「ゃっ…」
「嫌じゃ、ないだろ。気持ちが良いくせに…。嘘をつくなんて、悪い子だね…。」
「先輩っ…」
「今日屋上であいつと何話してた。」
「ただ、話してただけ…んっ…ぁ…!」
「嘘、つくんだ?」
彼は、怪しく微笑むとさらに激しく奥をつく。
「ァ…!!」
「素直に言わないだなんて、わざと俺に虐められたいの?いやらしい。」
「違…んっ…はぁ、はぁ…」
「辛いだろう?俺にしがみつきたければ素直に言えよ。告白されてたって。」
今彼にしがみつく事は許されていなくて。
これは、おしおきだから。
しがみつく事が許されないのに容赦無しに抱かれて、我慢して握り締めていたシーツは大分乱れてしまっている。
「知って、たんですか…?」
「当たり前だろ。お前の事を俺が知らないハズがないし。それに、予想はできていたから。」
「え…」
「あいつ、コンクールの時からお前に気があるみたいだったからな。気が気じゃなかったよ?…一応ね。」
「隠して、たのに。」
「どうして?もしかして、本当に虐められたかったの?へぇ…ずいぶんと好きなんだね、こういう事。」
そう言う彼はくすくすと笑っていて。
私は、彼が嫉妬深いこと、知っているから。
「心配かけるって思ったから、言わなかったのに…。」
「…。…心配?俺は心配なんかしないよ。」
「だって、お前は俺がいないと駄目になっているだろ。…身体も、心も、ね。」
「だから、大丈夫。…お前は離れられないんだから、ずっと。」
その言葉に、身体が繋がってるせいもあるかもしれないけれど、熱く、なってきて。
「…おしおきはここまでにしてやるよ。理由は聞けたからな。続けるから、しがみつきたいならどうぞ?」
楽しそうに組み敷いた私を見下ろし微笑み、また繋がっているところを刺激し始める。
耐えられなくて、乱れていたシーツから手を離し、背中に手をまわすとまた彼に夢中になってしまう。
以外にも広かった彼の、背中。
やっぱり肌は綺麗で。じかに触れる手にも少し遠慮がちなものもあった。
でも、先ほどまでのシーツを掴み我慢していた名残か、快感の波と一緒に背中を強く抱いてしまって。
「っぅ…!」
「す、すみません…」
綺麗な背中に、少し赤くにじむ爪あとが残る。
綺麗な彼に、つけてしまった、痕。
「…本当、生意気だね。俺に、痕残すだなんて。お前に残す俺の痕だけじゃ足りないのか?」
「いえ…っ!」
痕が残ったことに怒っているのかと思い、恐る恐る彼の方を見たら。
以外にも微笑んでいて。
「…?」
「どうしたの?ああ、続けて欲しいのか。」
「え、違…あっ…ふぁっ…!」
「足らないのなら、たっぷり俺をあげる。」
「それで満足だろう?」
「お互いに、ね。」
「楽しもうか、 香穂子。」
柚木様の攻めにうっとりですよねvv
なんなのこの余裕っぷりは!!いゃん!!そこが素敵vv!!(バカですみません)
こちらの素敵小説を創作なさったサイト様は
「fullyskill」様です。
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